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2019年09月30日

神経ブロックを行えない場合や注意点すべき合併症

 

神経ブロックは、健康保険が適応できる治療法であり、痛みに悩む多くの方に受けていただきたい治療法ではありますが、患者さんの状況によっては神経ブロックを行えない場合などもあります。また、神経ブロックは、万能ではなく医療行為のためどれだけ安全性に気をつけていたとしても合併症が起こってしまう可能性がゼロではありません。

今回は、そのような神経ブロックを行う際に注意しておくべき点についてご説明します。

 

■神経ブロックができない場合

・抗血小板薬や抗凝固薬などを服用している場合

通常は、抗血小板薬や抗凝固薬(所謂、血液をサラサラにするお薬)の内服などにより、血液が凝固しにくい状況では神経ブロックを行うことは差し控えなければなりません。こうした血液が凝固しにくい状況で、神経ブロックを行うと、深部に血腫ができて神経を圧迫してしまったり、気道の閉塞を起こしたりなど重篤な合併症を起こす可能性があり細心の注意が必要です。

 

 

■主な合併症

1、局所麻酔薬を大量に使用した場合

局所麻酔薬を大量に使用した場合に、局所麻酔薬が血管の中に注入されると、局所麻酔薬中毒を発症する可能性があります。

 

2、神経原性ショック

痛みの刺激により迷走神経反射が起こり、急激な血圧低下や徐脈などが起こる場合があります。

 

3、局所麻酔薬などによるアナフィラキシーショック

局所麻酔薬自体によるアレルギー反応だけでなく、局所麻酔薬に添加されている薬物が原因となってアナフィラキシーショックを起こす場合があります。

 

4、神経損傷

注射の針による神経損傷を起こすことです。

 

 

当院では、こうした合併症を起こさないようにするために、細心の注意を払っております。

例えば、通常はそのまま行う医師も多い神経ブロックも、あえてレントゲン透視下で行い、体の深い位置の状況を直接目で見ながら行うようにしています。

 

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